冬の訪れを感じると「あんぽ柿」が恋しくなる方も多いのではないでしょうか。あんぽ柿は、江戸時代に福島県伊達郡梁川町の五十沢(いさざわ)地区で、冬の農閑期を利用して作られるようになったのが発祥と伝えられています。ジューシーでトロリとした干し柿の一種で、優しい甘みと独特の食感が魅力の果物です。
あんぽ柿のひみつ
「天然の和スイーツ」であるあんぽ柿は、普通の干し柿と違い水分をしっかりと含んでいて、プルプルとした食感が楽しめるのが特徴です。福島県伊達市を中心とした地域では地元で育てられる「蜂屋柿」や「平核無柿」を使い、収穫後に丁寧に皮をむいて乾燥させることで、柔らかく半生の状態に仕上がります。
濃厚な甘さは果物そのものの自然な甘みで栄養もたっぷり。ビタミンAや食物繊維が豊富で、体に優しいのもうれしいポイントです。
あんぽ柿の美味しい楽しみ方
あんぽ柿はそのまま食べても十分美味しいのですが、ちょっとしたアレンジを加えるだけで、新たな味わいが広がります。ここでは簡単にできるアイデアをご紹介しましょう。
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(1)あんぽ柿とクリームチーズの生ハム巻き
【材料】
あんぽ柿(1個)、クリームチーズ(適量)、生ハム(8枚)、お好みでクラッカー
【作り方】
①あんぽ柿を縦に8等分にカットします。
②生ハムにあんぽ柿とクリームチーズをのせて包みます。
③一口サイズに切り、お好みでクラッカー等に乗せてお召し上がりください。
甘みと塩気のバランスが絶妙で、ワインにもぴったり。ちょっとしたおつまみやホームパーティーにお薦めです。
(2)あんぽ柿とヨーグルトのパフェ
【材料】
あんぽ柿(1個)、プレーンヨーグルト(150g)、グラノーラ(大さじ3)、蜂蜜(適量)
【作り方】
①あんぽ柿を一口サイズに切ります。
②グラスにヨーグルト、グラノーラ、あんぽ柿を層になるように重ねます。
③最後に蜂蜜をかけたらできあがり。
爽やかなヨーグルトとあんぽ柿の甘さがよく合い、朝食やデザートにおすすめの一品です。
(3)あんぽ柿入りの和風サラダ
【材料】
あんぽ柿(1個)、水菜(1束)、大根(50g)、ごまドレッシング:適量
【作り方】
①水菜を3~4cmの長さに切り、大根は薄く千切りにします。
②あんぽ柿を薄くスライスして、野菜と混ぜます。
③ごまドレッシングをかけて完成です。
フレッシュな野菜とあんぽ柿の甘みが引き立つサラダで、食卓に彩りを加えてくれます。
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心を込めた冬の贈り物
鮮やかなオレンジ色が目を引くあんぽ柿は、その美味しさだけでなく見た目の華やかさも魅力。大切な人への贈り物としても喜ばれること間違いなしです。冷凍保存ができるので、少しずつ楽しむこともできます。
冬の福島を代表する味わい、あんぽ柿。この季節ならではのごちそうを、ぜひ楽しんでみてください。